旅先で思った徒然
Column

旅、人それぞれ。

 私(バシシ)は自分の旅をこうして、ホームページ(以下、HPと省略)で紹介しているのですが、 実際には多数の人がそれぞれの旅をHPにて紹介しています。 そして他の方のHPを見ていて思うのが、当たり前ではありますがやっぱり、 人それぞれで色々と違うなぁ、と感じます。 (そして、それと同時に自分の文章や表現力の無さも痛感するのです。 例えば女性一人で世界各地を廻っているバックパッカーの ノギクさんのHP。 その時の自分の感情をこれでもか、これでもか、と赤裸々に述べています。 読んでいて非常に面白いのですが、残念ながら私にはここまで自分を出せません。)

 例えば、2004年は日本からバイクでロシア、中央アジア経由でイランまでほぼ同じルートを、 同じような時期に 中澤さん夫妻くぼすけさんが走られているのですが、 (ロシアからモンゴルのウランバートルまでのルートはに至っては全く同じコースです。 と言うより、この地域は幹線ルート以外にまともな道が無いのですが・・・) また2004年以外でも、2000年にDJEBEL200でロシアを横断された knockeyさん、 2002年にSR400でウラジオからヨーロッパへ走った ジュンヤさん、 反対のルートを使ってモスクワから日本へ帰国した ミミーゴ青山さん、 昨年2003年には 永原さん夫妻 がイランへと、それぞれの旅行記が紹介されています。

 そんなバイク旅行者の一人であるkonockeyさんが自信のブログ日記で(2004年8月24日の分)、
「バシシさんが、クラスノヤルスクに達して、あらためて、自分の旅は自分の旅だったなぁと、 気が付いた。あの旅は、他の人の参考にはならないし、結局のところ、言葉では語り尽くせない。 これは、別にロシアにかぎらないだろう。そういう体験は、しておいていい。 バイクじゃなくても、もっと小さな事でもいい気がする。」
と書いており、「自分の旅は自分の旅」と言う言葉に強い共感を感じました。 例えばロシアの場合、同じ国なのに時期が違えばその国に対する印象も全く、 面白い位に異なっています。 ミミーゴ青山さんやジュンヤさんのツーレポからは 「ロシアはトンデモなく酷い国だ!」と印象を受けますし、 1960年代のBMW R50でロシアを横断した 中野さんに至っては、走行するだけでも苦労の連続な大変な国との印象です。 しかしその一方で、2003年にハーレーで世界一周中にロシアを横断した みっきさん は、「ロシア大好き。オーチンハラショー!(ロシア語で Very Good! の意味)」 と話していましたし、自分もロシアには良い印象しか残っていません。 (更に言えば、同じ年に走った中澤さん達やくぼすけさんのツーレポからも、 やはり自分と違う印象を受けていることが分かります。)

 そんな風に他の人と自分の旅を比較して、「自分の旅とは何だったのだろうか?」と思うのです。 それと同時に、「旅とは何ぞや?」とも。「旅」とは「無くとも生きられるけれど、 あった方がより人生を楽しめるちょっとしたスパイスやアクセント」 なのでしょうか。(そして、そんなスパイス一つをとってみても、人はそれぞれのスパイスを持って生きている)

2004年11月4日(木)、トルコのシノップにて。(2005年5月7日、日本で書き終える)
(I started writing this column in Sinop, Turkey on Nov 4, 2004.)



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