旅行準備
6.予防接種
予防接種を受けないと他国へ入国できないことは殆どありません。
(アフリカ等に渡航する場合の「黄熱」を除く)
しかし、現地で病気に掛かかって入院。最悪の場合は死亡するリスクを減らす為、
出発前に予防接種を行っておく必要があります。
これらのワクチンは病院(小児科がある所は扱っている可能性高いです)
か保険所にて予約を入れて行います。ただし、病院ごとによって
値段も異なりますし、扱っているワクチンの種類も異なります。
また、黄熱は保健所でしか接種できません。
主な予防接種の一覧は下記の通りです。
・A型肝炎 (Hepatitis type A)
:食べ物から感染し、アジアやアフリカ、中南米に多く存在。
発症すると倦怠感が強くなり、重症になると
1ヶ月以上の入院が必要となる場合あり。
ワクチンは2〜4週間隔で2回接種。6ヶ月以上滞在するのであれば
6ヶ月目にもう1回接種すると約5年間効果が持続する。
接種1回目は2週間、2回目は1週間のインターバルが必要。
費用は1回の接種で8,000円前後。
・B型肝炎 (Hepatitis type B)
:輸血や性行為(唾液や体液の濃厚接触)により感染。
主に東南アジアでの性行為に注意することで予防が可能。
ワクチンは4週間隔で2回接種。
接種1回目は4週間、2回目は1週間のインターバルが必要。
費用は1回の接種で8,000円前後。
・破傷風 (Tetanus)
:破傷風菌は世界中の土壌に存在。
1968年(昭和43年)から始まった3種混合ワクチン
(ジフテリア、破傷風、百日咳)に含まれている。
定期予防接種を12歳の時に受けていれば、20代前半位まで免疫がある。
以後、1回の追加接種で10年間有効。
接種後、1週間インターバルが必要。(ポリオやジフテリアなどと同時接種可能)
費用は1回の接種で5,000円前後。
・狂犬病 (Rabies)
:オセアニアなど一部を除きイヌだけでなくキツネ、アライグマ、コウモリなどの
動物に咬まれることによって感染する危険性がある。
発病すればほぼ100%が死亡する病気。
アジア、アフリカ、中南米では多数の患者が発生している。
4週間隔で2回接種。更に6〜12ヶ月後に3回目を接種。
その後の長期予防の為、1〜2年に1回の追加接種が望まれる。
接種後、4週間インターバルが必要。
費用は1回の接種で8,000円前後。
・ジフテリア (Diphtheria)
:ロシア、東ヨーロッパに長期間行く場合に勧められている。
1968年(昭和43年)から始まった3種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日咳)
に含まれている。定期予防接種を12歳の時に受けていれば、
20代前半位まで免疫がある。以後、1回の追加接種で10年間有効。
接種後、1週間インターバルが必要。
費用は1回の接種で5,000円前後。
・ポリオ (Poliomyelitis)
:南アジア、中近東、アフリカへいく場合に追加接種が勧められている。
ポリオウイルスによって起こされる急性の麻痺を主徴とする疾患。
昭和50〜52年(1975〜1977)生まれの人の接種したポリオワクチンは、
効果が低かったそうで追加接種(1回)が望まれるとのこと。
接種後、4週間インターバルが必要。
費用は1回の接種で5,000円前後。
・黄熱(おうねつ)(Yellow fever)
:
アフリカや南米の熱帯地域の入国時、黄熱ワクチン接種済み証明書を
要求される国が多いので、これらの地域への旅行では必須のワクチン。
蚊によって媒介されるウイルス性の感染症で致死率は5〜10%。
ワクチンは1回接種で10年間有効。接種済み証明書は接種後10日目から有効。
接種後、4週間のインターバルが必要。
費用は1回の接種で1,600円。証明書込みで2,430円。(東京検疫所)
・流行性髄膜炎 (Meningococcal meningitis)
:中近東、南米、サハラ以南のアフリカで流行。12〜6月にかけて危険。
1回接種。接種後、4週間インターバルが必要。
費用は1回の接種で15,000円前後。
扱っている病院が少ないので、調べる必要あり。
(イラク戦争時には報道関係の人が急に来て接種していったと、
病院の先生から聞きました。)
・ダニ媒介性脳炎 (Tick Borne Encephalitis)
:ロシアや南ドイツ、スイス、オーストリア、東ヨーロッパに
分布。感染時期としては4〜8月(春〜夏)がメイン。
3回接種。接種後、4週間インターバルが必要。
費用は1回の接種で18,000円前後。
扱っている病院が少ないので、調べる必要あり。
(最近は従来地域より東西に広がりつつあると、病院の先生から聞きました)
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この他にも日本脳炎、コレラやペストなど色々なワクチンがあります。
全部を受ける方はまずいないみたいですが、最低限でも
A型肝炎、破傷風、狂犬病
の接種は受けておくべきらしいです。
また、健康保険が適用されない為、一回の接種で3,000〜2万円ほど費用がかかり
(ワクチンの種類、接種実施の施設により異なる)、
予防接種代だけでもそれなりにお金が飛んでいきますので注意を。
ワクチンの種類にもよりますが、次回接種までのインターバルが
1週間から1ヵ月の間が必要となります。(ワクチンの種類:
生ワクチン、トキソイド、不活性化ワクチンによってインターバルが異なる。
出発1ヶ月前ぐらいからスタートしても、接種が不十分となる可能性があります。
(2回接種しないと効果が薄い場合、間隔が足りずに接種できない場合など。)
6ヵ月位前から準備を行う方が良いみたいです。
因みに私は、A&B型肝炎(それぞれ2回接種)、破傷風(1回接種)、ポリオ
(1回接種)、ジフテリア(1回接種)、狂犬病(2回接種)、黄熱(1回接種)、
髄膜炎(1回接種)、ダニ脳炎(2回接種)を受けて合計 約11万円でした。
(髄膜炎とダニ脳炎で5万円越えたのが痛かった・・・)
なお、私の場合は下記の通りです。
2月中旬:A&B型肝炎を同時に1回接種。
↓
2月下旬(肝炎接種2週間後):破傷風とジフテリアを同時接種。
(それぞれの接種が3日ほどずれてしまい、医師の先生に叱られました。
同時接種はなるべく同じ日に行いなさい、とのことでした)
↓
3月上旬:2回目のA&B型肝炎を同時接種。
↓
3月下旬:狂犬病1回目、髄膜炎を同時接種。
↓
4月下旬:狂犬病2回目、ダニ脳炎1回目を同時接種。(予定)
↓
6月の出発直前:ダニ脳炎2回目、黄熱とポリオを同時接種(予定)
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なお、髄膜炎とダニ脳炎のワクチンを扱っている病院は少ないです。
私は、
インフォメディシス・綜合医療情報サービス
の西沢先生にお願いしました。
また、黄熱は検疫所でしか扱っていませんのでご注意を。
病院の検索には
「0からの病院検索」
や、県庁関連(私の場合は在住が埼玉県なのでこちらでしたが)
「埼玉県医療整備課感染症対策担当」
などを利用しました。
また、ワクチンの種類、黄熱ワクチン接種を行う検疫所、
医療機関の検索には
「厚生労働省検疫所 海外感染症情報」
を参考にしました。
髄膜炎とダニ媒介性脳炎は
「横浜検疫所 予防接種情報-日本にない予防接種」
を参考にしました。
ワクチン接種と病気についての全般的な情報は、みっきさんの
「世界をバイクで旅する主婦のサイト・・・旅蝶」
を参考にしました。
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