2003年1月、与論・奄美ツーリング
奄美の林道は・・・

(1月2日)
 起床してから食事を済ます頃、他のテントの方も目を覚ました様子。 一組は昨晩の駐車場で見たTT-250とランツァーに乗っている夫婦、 もう一方は青春18切符とフェリーでやってきた夫婦。 一人身は自分だけなのに軽く驚きもした後、林道について 話を聞いてから出発。30日に東京から沖縄へ行くフェリー (旧有明海運のフェリーで途中、奄美にも寄港する。 フェリーと言うよりは貨物船らしい)で奄美に到着してから 林道を走り回っている様子で、いろいろとアドバイスを受ける。 空には薄く雲が掛かっていて雨が少し心配だが出発する事に。

 キャンプ場から一番近いと思われた 林道知名瀬線(完全舗装化済み)を 経由して奄美中央林道へ。 路面は硬く締まった土の為にすこぶる走りやすい。

林道を走るのは去年11月の猪笹林道(和歌山と奈良の県境)以来だが、 転倒も無く良い感じで走っていると舗装路の分岐路へぶつかる。 ここから名瀬市内と逆方向を走ってR52に下り、 金作原(きんさくばる)林道 (ゴジラの撮影に使用された亜熱帯の金作原原生林を貫く道)へ向う。

 温帯植物と亜熱帯植物が入り混じった不思議な空間

 国道から松尾山登山道入り口付近まで 舗装化が進んでいるのが残念だが、中央林道近くは未舗装。 (ネイチャーガイドの方に引き連れられた徒歩の観光客も多く、 車も入ってくるのでスピードは控えめに。) 北海道の礼文島にある礼文林道と同様、徒歩でゆっくり観察しながら 自然を楽しむのが一番良いと思われる。

 林道を宇検村方面へ走っていくと中央林道終点手前で工事中の 看板に出くわす。仕方なく迂回路を走ると奄美大島最高峰の湯湾岳(694 m) 展望台近くを通る湯湾大棚線へ出た。(この林道は湯湾赤土林道で、 こちらの方が距離もあって楽しめた)

住用村近くの橋からの眺め。シダ植物(ヒガゲヘゴ?)がでかい。
 湯湾大棚線の急勾配を下り1時頃に宇検村へ到着するが 、食堂どころかお店も開いていない様子。 仕方なくお昼はハンバーガー1個(金作原林道へ入る前に立ち寄った店で購入)・・ とても寂しい食事ではあったが、空腹と疲労の為に素晴らしく美味い物に 感じたのがせめてもの救いだろうか。

 海岸線を西へと走り、舗装路の終着点がある屋鈍から 高倉山麓を経由して宇検中央林道へと続くダート斜面を登る。 曽津高崎灯台へのアプローチ路へ向かい再びダートを走っていると、 斜面から白い物体がこちらに向ってくる。一瞬何かと思ったら ヤギの群れだった。 入り口の看板に「ヤギを盗むものは法律で罰せられます」と 書いてあったのがようやく理解できた。(因みに、奄美諸島や沖縄では ヤギを食べる。肉には癖があるらしいのだが、刺身で食べたりもするらしい。)

そんな看板

 温かい日差しを浴びながら灯台周辺でしばし時を過ごす。 元旦に続いてとても暖かい日で(東京では雪だったらしいが)、 こんな時間が続けばなぁ、と思いながら海を眺めていた。

灯台への道。15分ほど歩くが崩壊気味なので注意

 道を戻って宇検中央林道へ向うが、残念ながらほぼ舗装済。 一部だけ未舗装だが「廃道」と化している。 (この廃道手前で、朝のキャンプ場で会った夫妻に出会う。 「結構しんどい」と言われてどんなものかと思ったら、 「本当にしんどかった」・・・
転倒時にツーリングマップルを落としてしまい、 再び取りに戻ったらまた転倒してしまうし・・・・

宇検中央林道の廃道部分。ここ1km前後以外は完全舗装化。

 その後は海岸線沿いの舗装路を走って奄美大島南部を一周する。 島の南部は奄美中央林道以外は舗装済になっている様子で、 名前だけ林道がついている所が多い。住用村で日本第2番目の大きさの マングローブを道路から眺めてキャンプ場へと戻っていった。 (なお、このマングローブ林はカヌーを使って散策できるそうで、 バイクの夫妻は楽しんできたそうだ)
 自分が一番早くキャンプ場に戻ってきたので先に食事を済ますと、 ようやく他2組も戻ってきた。(ガス欠でバイクを途中で放棄してきたりと 中々面白い。)オリオンビールや黒糖焼酎を飲みながら 奄美の話をしていると、管理人さんからビールの差し入れ (キャンプ場代(300円)よりも高いビール500ml缶4本) もあって話はまだまだ続いていった。 (18切符夫妻から、真夜中に潮が引いた後の海岸で貝拾いをしに行く (与論島の百合ヶ浜と同じ様なことが奄美大島でも行なっている) と教えてくれたが、酒が入っていたので残念ながらパス)

この日の走行距離:176.4 km


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